暇つぶし | 三味線 |
人数 | 1人~ |
価格 | 5万円~ |
道具 | 三味線、撥、駒、ゆびすり、膝ゴム(滑り止め)、楽譜 |
暇つぶしで三味線のススメ
暇つぶし提案インストラクターです。
今回、私から提案する暇つぶしは『三味線』です!
「和の音って素敵」と軽い気持ちでサークルに入部、いつの間にか三味線に魅せられて20年。「チン、トン、シャン」の世界をご紹介します。
やることなくて暇なら、三味線を趣味にしてはいかがでしょうか?
この記事の内容
- 三味線の魅力
- 初心者用お三味線一式セットでスタート
- 練習は鏡の前で
三味線の代表的なジャンル『津軽三味線』『長唄』『短唄』『沖縄の三線』『地唄三絃』
三味線と一口に言っても、多種多様のジャンルがあります。
三味線のジャンル(一例)
- 津軽三味線
- 長唄
- 端唄
- 沖縄の三線(さんしん)
- 地唄三絃…etc.
初心者におすすめの地唄三絃|古典文学・短歌・俳句好きにも
この中から今回おススメするのは、「地唄三絃(じうたさんげん)」です。
「じ?う?た??」とはてなマークが浮かんでしまう方が多いかもしれません。
お箏や尺八と合奏する際に用いられる三味線です。
※地唄では三味線のことを三絃(さんげん)と呼びます。
なぜ、地唄をオススメするかというと、暇つぶしに一人で練習するのも楽しいのですが、楽器を弾くだけではなく、唄も歌うし、いざ、「続けていこう」となった時に、お箏や尺八と合奏できたりして、活動の場が広がるからなのです。
「ツボ」さえ押さえてしまえば、初心者でも簡単に和の音が出せるので、暇つぶしにはもってこいです。
三本の弦から生み出される、無限の音楽。それが三味線の魅力です。
地唄の三味線は「しっとり」した音で、弦の振動が心に伝わるようです。
また、地唄は三味線を弾きながら唄を歌います。その歌詞は「掛けことば」が多用され奥深く味わいがあります。古典文学や短歌、俳句がお好きな方にぴったりです。
三味線の特徴と各部の名称
三味線は左手で棹(さお)を支えながら「ツボ」を押さえ、右手に撥をもって糸をはじく事で音が出ます。
※「ツボ」とは音階にある音がでる位置の事です。「二(に)のツボ」、「五(ご)のツボ」などと呼び、楽譜に記載されている数字のツボを押さえる事でメロディーになります。
三味線の形はギターやウクレレに似ていますが、フレッド(押さえる場所の目安)がないという点が大きな違いです。ですから、きちんと「ツボ」を抑えられるようになるには、ちょっと練習が必要です。
三味線の種類
三味線は棹の太さで分類されます。
名称 | 棹の太さ | 胴の大きさ | 用途 | 音 |
細棹三味線 | 約2.5cm | 小さめ | 長唄、端唄など | 軽やかで華やか |
中棹三味線 | 約2.6cm | 中くらい | 地唄など | しっとり落ち着いた音色 |
太棹三味線 | 約2.7cm | 大きめ | 津軽、義太夫など | 大きな音で存在感あり |
三味線は張ってある皮や素材でグレードが変わってきます。
お母さんやおばあちゃんが使っていた舞台用の楽器があれば、すごくラッキーです。ぜひ有効活用なさってください!
素材 | 皮 | 糸巻き(ねじ) | お値段 | |
練習用(初心者用) | 花梨(かりん) | 犬など | 黒檀(通称黒ネジ) | 5~20万円 |
舞台用(プロ用) | 紅木(こうき) | 四つ皮(猫) | 象牙(通称白ネジ) | 100万円~ |
地唄三味線を始めるのに必要な道具
地唄三味線に必要な道具「初心者一式セット」 値段は5万円から
昨今、インターネット通販で「初心者一式セット」が流通していますので、そちらをお求めになると、すぐにそろいます。お値段は5万円~20万円です。
初心者一式セットに含まれる物
- 三味線本体
- 駒(こま)
- 糸
- プラスチック撥
- 指掛け(左手の滑りを良くするアイテム)
- ひざゴム
- ケース
- その他、小物(どうかけや音緒(ねお)など)
初心者セットをお求めになる際に、注意していただきたい点がいくつかあります。
まず第一は「地唄用」を選択していただく事。長唄用や津軽用も広く流通していますので、お間違いなく!
ここがポイント!
初心者の方はお値段に目が行きやすいと思いますが、なんといっても「気に入る」ことが重要です。特にお色味の気に入った楽器で練習することが長続きのコツです!
ココに注意
インターネットでご購入される場合、「アフターケアをしてくれるお店」であることをご確認ください。三味線はメンテナンスが必要になる場合があります。「売っておしまい」のお店ではなく、「修理」に応じて下さるお店かどうかが重要です。
初心者向け三味線楽器のおすすめ
本体はもちろん、小物もすべてセットになっているので、すぐにスタートできます。
「ツボシール付き」がポイント高し○
修理などのメンテナンスも引き受けてくださるから、安心!
三味線を始めるのに、あると便利な道具
三味線に限らず、和楽器を演奏する時は正座でやることが多く、練習は「足のしびれ」との戦いです。
しびれが我慢できない方、正座が苦手な方の強い味方、「正座いす」が助けてくれます。
最近は、いろいろな種類の「正座いす」が販売されています。持ち運びやすいよう、小さくたためるものから、お尻全体を支えて足にかかる体重を減らしてくれるものまで。
演奏に直接関係しないアイテムですが、自分のお尻の形に合う正座イスが一つあるだけで、練習がぐっと楽しくなります。
購入したら!三味線の基礎
STEP1
糸をはりましょうSTEP2
調弦しましょう(スマホのチューナーアプリが便利!)STEP3
構えてみましょうSTEP4
開放弦の弾き方をマスターしましょうSTEP5
ツボの位置を覚えましょうSTEP6
指が自然と動くようになるまで練習しましょうSTEP7
初歩の曲「黒髪」を弾いてみましょう
最初は鏡を置いて練習しましょう!
棹の角度や撥の当たる場所を確認しながら練習すると、「かっこよく」弾けるようになります。
また、ツボの位置を覚えるのにも役立ちます。
初心者向けの練習曲
最初は「黒髪」に挑戦しましょう。
ゆっくりとしたテンポの落ち着いた曲です。また、昔の恋愛模様を描いた歌詞は「地唄」ならではの味わいです。
独学で上達するためのコツや注意点
手首の柔軟性が、撥を上手に使い良い音を出すポイントです。練習に入る前に手首の運動(ぐるぐる回す)を必ずしましょう!
特に右手は手首を痛めやすいので、適度な休憩をはさみながら練習してくださいね。
お三味線に限らず、弦楽器全体にいえる事かもしれませんが、単に「音が出る」レベルから「美しい音色」にステップアップすることが脱初心者への道です。
そのためには撥を当てる角度や力の入れ具合など、研究を重ねましょう!
おすすめの教則本や動画など
宮城道雄三絃小曲集は、楽しい曲で練習を進められます。
音源を集めたサイトもありますので、独学でも進めやすいです。
動画をチェック
三味線教室について
「お箏教室」を開いている先生であれば、地唄三絃を教えてくださいます。インターネットなどで検索する際、「三味線教室」と合わせて「お箏教室」のキーワードでも探してみてください。
また、お近くにカルチャースクールなどがある場合は、その中に「お箏・三味線教室」がないか見てみてください。グループレッスンで、比較的お手頃なお月謝で教えてくださいます。