暇つぶし | 世界遺産検定の勉強 |
人数 | 1人 |
価格 | 教材費1,000円~ 受検料3,500円~ ※受検級によって異なります。 |
道具 | ノート、筆記用具、公式テキスト |
暇つぶしに世界遺産検定の資格取得のススメ
暇つぶし提案インストラクターです。
今回、私が提案する暇つぶしは『世界遺産検定の資格取得』です!
旅行が好き!
旅行をもっと楽しみたい!
歴史が好き!
コツコツ物事を覚えるのが得意!
・・・以上にひとつでも当てはまるなら、世界遺産検定の勉強をしてみませんか?
私は3年くらい前までは趣味も取り柄もなく、だらだらと毎日を過ごすばかりの専業主婦でした。
何か自分に強みが欲しい。
自分に自信をつけたい。
でも体を動かすのは苦手。
そういう気持ちからネットで趣味を検索して辿り着いたのが世界遺産検定でした。
2018年10月から勉強を開始、12月の世界遺産検定で2級に満点で合格、翌年1級に合格しました。
現在は最上級レベルのマイスター取得を目指して勉強中です。
この記事では、みなさんに世界遺産の魅力と、資格取得のための勉強法について解説します。
この記事の内容
- 世界遺産の魅力
- 世界遺産検定ってどんな資格?取得するメリット
- 世界遺産検定の試験内容
- 合格するための勉強法
- おすすめの書籍
趣味としての世界遺産の魅力|インスタ映え〜負の世界遺産まで
中国の万里の長城、カンボジアのアンコールワット、フランスのヴェルサイユ宮殿、エジプトのピラミッド・・・
テレビや旅行会社のパンフレットなどで取り上げられる世界遺産は、見た目が豪華でいわゆる「インスタ映え」するものがほとんどです。
インスタ映えだけじゃない!世界遺産とは顕著な普遍的価値を有した遺産
しかし実際に登録されている世界遺産1,121件(2020年5月現在)が全てそのようなものばかりなのかというと、全くそうではありません。
南アフリカ共和国の『ロベン島』や日本の『原爆ドーム』など、悲しい過去を持つ世界遺産、いわゆる負の遺産も多数存在します。
負の遺産
近現代の戦争や人種差別など、人類が犯した過ちを記憶にとどめ、教訓とする遺産
「有名だから」「人気があるから」「見た目が豪華だから」という理由で世界遺産に登録されているのではありません。
世界遺産とは顕著な普遍的価値を有し、10項目の登録基準のうち1つ以上を認められた遺産です。
顕著な普遍的価値
人類全体にとって将来世代にも共通した重要性をもつ、傑出した文化的な意義や自然的な価値のことをいいます。
世界遺産は人類共通の宝
つまり世界遺産=国や人種、宗教、世代を超えた人類共通の宝なのです。
この人類共通の宝を守っていくことが私たちの使命なのです。
世界遺産は毎年行われている世界遺産委員会で審議・登録され、年々増え続けています。(今年6月29日~7月9日に中国・福州市で開催予定だった第44回世界遺産委員会は、新型コロナウイルス蔓延の影響で中止となりました。)
もしかしたら私たちが今いる場所が、数百年後には世界遺産として保護されているかもしれません。
そう考えるとロマンを感じませんか?
世界遺産検定とは
2006年に始まって以来、のべ20万人以上が受検しています。
芸能界でも、例えば1級は俳優の鈴木亮平さん、2級はジャニーズSnow Manの阿部亮平さん、3級は芸人のあばれる君が取得しています。
世界遺産をひたすら覚えていくだけではありません。
この検定は、世界遺産についての学習を通して、遺産の価値を正しく理解し、守っていくことを目的としています。
世界遺産条約では、世界遺産に対する教育の重要性が説かれています。
世界遺産を作り上げることとなった出来事、世界遺産条約の成り立ち、世界遺産に関連する数々の条約や出来事、抱えている問題等について学び、理解することが求められます。
世界遺産検定を取得するメリット
世界遺産検定を取得するメリット
- 旅行をもっと楽しめる
- 就職活動やビジネスで有利になる
- 講演をしたり講師への道が開く
旅行をもっと楽しめる
旅行が好きであれば、その土地の世界遺産を詳しく知るだけでなく、どのような歴史があったのかを考えるきっかけにもなります。
知識を頭に入れて現地を訪ねると、より旅行が有意義で楽しいものになります。
世界遺産検定はビジネスや就職に有利
一部の旅行会社では、エントリーシートの資格欄に世界遺産検定の項目があります。
他の企業でも、資格欄に記入しておけば、面接の際に話が盛り上がるきっかけにもなります。
また、世界遺産検定取得を推奨している企業もあります。
講師への道
マイスター取得者には年1回行われている『世界遺産アカデミー認定講師研修』への参加の案内があります。(抽選)
この研修を受講すると、自治体や企業、学校などで世界遺産について講演する権利が与えられます。
世界遺産検定の試験概要と難易度
世界遺産検定には4級からマイスターまで全5段階のレベルがあります。
4級~2級は年4回、1級とマイスターは年2回開催されています。
4級 | 内容 |
出題形式 | マークシート |
出題範囲 | 世界遺産の基礎知識、日本の全遺産+世界の有名な遺産32件 |
受検資格 | 制限なし |
試験時間 | 50分 |
問題数 | 50問 |
合格点 | 60点以上(100点満点) |
3級 | 内容 |
出題形式 | マークシート |
出題範囲 | 世界遺産の基礎知識、日本の全遺産+世界の代表的な遺産100件 |
受検資格 | 制限なし |
試験時間 | 50分 |
問題数 | 60問 |
合格点 | 60点以上(100点満点) |
2級 | 内容 |
出題形式 | マークシート |
出題範囲 | 世界遺産の基礎知識、日本の全遺産+世界の代表的な遺産300件 |
受検資格 | 制限なし |
試験時間 | 60分 |
問題数 | 60問 |
合格点 | 60点以上(100点満点) |
1級 | 内容 |
出題形式 | マークシート |
出題範囲 | 世界遺産の基礎知識、世界遺産全件 |
受検資格 | 2級以上認定者 |
試験時間 | 90分 |
問題数 | 90問 |
合格点 | 140点以上(200点満点) |
マイスター | 内容 |
出題形式 | 論述 |
出題範囲 | 世界遺産の基礎知識、世界遺産全件 |
受検資格 | 1級以上認定者 |
試験時間 | 120分 |
問題数 | 3問 |
合格点 | 12点以上(20点満点) |
4級~1級の合格点については調整されることがあります。
マイスターは総合取得点が12点以上であっても、問1問2合わせて6点以上、問3で6点以上を取得しなければ、合格とはみなされません。
世界遺産検定ホームページには各級の例題が掲載されています。是非解いてみてください。
新型コロナウイルス流行の状況によっては開催が中止となることもあります。世界遺産検定ホームページで実施状況を確認してください。
世界遺産検定に合格するための勉強法とコツ|おすすめの本・過去問題集の紹介
ここからは私がやった勉強法を元に解説します。
世界遺産検定の勉強法
- 公式テキストをひたすら勉強
- 過去問を解く
- (マイスターの場合)書籍を読む
- Googleマップストリートビューで現地訪問
- TBS『世界遺産』を観る
1、世界遺産アカデミー発行の公式テキスト【4級/3級/2級/1級】で勉強
どの級においても、世界遺産アカデミーが発行している公式テキストから出題されます。
まずはこれを読んでおくのが必須です。
4級~2級
重要なところは赤文字や太文字で書かれているので、そこを重点的に覚えるようにしましょう。
私は何度もノートに書いて暗記しました。
自分の興味のある遺産から覚えていくのも手です。
世界遺産にまつわる時事問題やニュースからも出題されます。
どのようなニュースがあるのか、軽く把握しておくだけでもいいので触れておきましょう。
1級
公式テキストの厚さがほかの級に比べて圧倒的に違います。
420ページほどの教材が上巻・下巻あります。
2級まではひたすら書いて暗記、というシンプルな勉強法でしたが、1級となると世界遺産全件が対象のため、この膨大な量を頭に詰め込むのは至難の業です。
まずは「世界遺産の基礎知識」と「日本の世界遺産」を隅から隅までくまなく読み込みましょう。
小さい字で書いてあるところも見逃さないようにしましょう。
海外の世界遺産については、10回くらい読み込みました。
暗記をするというよりは、テキストを映像として覚えると記憶に残りやすいです。(脳に写真として保存するイメージ)
マイスター
他の級と違う点は、論述式であるというところです。
世界遺産に関する語彙説明(問1)、世界遺産条約の説明(問2)、世界遺産にまつわる問題についての考え(問3)を問われます。
問1問2に関しては、毎回同じなので対策がしやすいです。
(ただし問われる語彙は毎回異なります。)
ここがポイント!
テキストの説明文を丸暗記するのではなく、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
手ごわいのは問3。
世界遺産にまつわる問題にいかに関心をもち、それに対して自分の意見をきちんと持っているかどうかがカギとなります。
例えば世界遺産の増加の是非や、オーバーツーリズム問題。
自分はどう考えるか、日ごろから考える癖をつけておくといいでしょう。
また、世界遺産に関するニュースをインターネットや新聞などでなるべく沢山情報収集したり、主要な世界遺産が抱えている問題を知っておくことも重要です。
1級、マイスター取得を目指しているなら、こちらの書籍がおすすめです。
著者である松浦晃一郎氏は、1998年に世界遺産委員会議長を務め、1999年に日本人として初めてユネスコ事務局長に就任しました。
10年以上前に書かれたものですが、世界遺産とは何か、世界遺産を選出する際にどのような問題があったのかを知ることができ、非常に読み応えがあります。
こちらは昨年出版された書籍です。現在世界遺産やユネスコが抱えている問題について書かれています。
他にも世界遺産にまつわる書籍や論文がたくさんあるので、探してみてください。
過去問を解く
テキストを一通り読んで覚えた段階で解いてみましょう。
そこで間違えた問題をチェックするだけで終わりではなく、他の選択肢もチェックしてみましょう。
私は過去問の選択肢に主要なキーワードを書き込んで覚えました。
マイスターは世界遺産検定ホームページに過去問が公開されています。
講評や学習法も掲載されているので、回答のポイントを知ることができます。
現地に行くのが難しいのでGoogleマップストリートビューで仮想訪問
私が実際に観てみたい世界遺産のひとつに、イランの「イスファハーンのイマーム広場」があります。
しかしなかなかイランには行けないですよね。
そこでお勧めしたいのが、Googleマップストリートビューで現地を訪ねてみるという方法です。
テキストに載っている写真は、1つの遺産につき1、2枚程度。写真がないものもあります。
画面越しですが実際に自分がそこにいるかのように、遺産の大きさや周りの風景、色使いなどを知ることができます。
TBS『世界遺産』を観る
毎週日曜18時から放映されている番組です。
毎回異なった遺産やテーマを取り上げて紹介されています。
私は2級を受ける前から毎週録画して観ています。
記憶に残りやすいのでおすすめです。
まとめ
人類共通の宝である世界遺産を守っていくためにも、世界遺産検定の勉強を通して、世界遺産がいかに大切なものであるかを考えるきっかけになってくれたらうれしいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。